葬儀の流れが少しずつ見えてきた頃、新たな悩みがありました。
それは、お寺のことでした。
「住職に来ていただくのは難しいかもしれない。」
そう思い込み、私たちは別の方法を考え始めていました。
第3話 「まず、お寺に相談してみてください。」その一言に救われました。
父のお墓は栃木県にあります。
長年お世話になっているお寺ですが、東京まで来ていただくのは難しいだろうと思っていました。
「今回は、お坊さんをお願いしなくてもいいのかな。」
家族でそんな話をしていました。
すると担当の方が、穏やかにこう言ってくださいました。
「一度、お寺へご相談されてみませんか。」
私は少し驚きました。
正直、そのまま葬儀社で手配する流れになると思っていたからです。
担当の方は続けました。
「ご住職にもご事情がありますし、方法をご提案いただけるかもしれません。」
その言葉を聞いて、お寺へ電話をしてみることにしました。
事情をお話しすると、ご住職は優しく答えてくださいました。
「実は、東京にいる弟がおりますので、その者が伺います。」
思いがけないお返事でした。
「そんな方法があったんですね。」
電話を切ったあと、家族みんながほっとした表情になりました。
父が長年お世話になってきたお寺とのご縁を、そのまま大切にできる。
それが私たちにとって、とても嬉しいことでした。
後から考えると、
もしあの時、「まずお寺へ相談してみてください。」と言われていなければ、このご縁には気づけなかったかもしれません。
一つのアドバイスが、不安だった気持ちを安心へと変えてくれました。
編集部より
菩提寺が遠方にある場合でも、ご住職やお寺に事情を相談することで、別の方法をご提案いただけることがあります。
「遠いから無理だろう」と決めつけず、まずは相談してみることが大切です。
ご家族の想いと、お寺とのご縁の両方を大切にできる方法が見つかることも少なくありません。
お寺がある方は確認しておきたいこと
- 菩提寺へ連絡したか
- ご住職のご都合を確認したか
- 遠方の場合の対応を相談したか
- 宗派やお寺とのご縁を大切にできる方法を確認したか
- 分からないことは葬儀社にも相談したか
このお話で伝えたかったこと
私たちは、「遠方だから無理だろう」と思い込んでいました。
でも、本当に大切なのは、
一人で判断せず、まず相談してみること。
その一言が、新しい選択肢につながることがあります。
次回予告
こうして迎えた一日葬。
家族だけで静かに見送るはずだったその日、思いがけない出来事が起こります。
突然、一人の男性が式場を訪れました。
その方は、父が長年一緒にグラウンドゴルフを楽しんできたご友人でした。
父の思い出話を聞く中で、私たち家族も知らなかった父の一面を知ることになります。
お寺とのご縁について、
ご家族で話したことは
ありますか?
お寺やご住職とのつながりは、ご家族にとって大切なご縁です。
困った時こそ、一人で悩まず相談することで、新しい道が開けることがあります。


















































