お金をかけないで丁寧に送りたい…葬儀の費用を抑える5つの工夫
予算に不安、それでも「母をきちんと見送りたい」私の想い
母が亡くなったとき、真っ先に頭に浮かんだのは「どうやって葬儀を出すか」という不安でした。
貯金は少なく、私たち兄妹も日々の生活で精一杯。
それでも、母を雑に扱うような葬儀にはしたくない。
「お金はなくても、丁寧に送りたい」という想いから、費用をできるだけ抑えつつ、心を込められる方法を探すことにしました。
町屋斎場での家族葬。無理せず工夫して実現できた“心ある葬儀”
色々と調べた末に、私たちは荒川区の町屋斎場を利用し、家族だけのシンプルな1日葬を行いました。
葬儀社に正直に「予算に限りがある」と伝えると、必要最低限のプランをベースに、オプションの選び方や節約方法を一つずつ提案してくれました。
結果として、トータルで約45万円ほどの費用で、温かく丁寧な葬儀が実現できました。
費用を抑えるために実践した、5つの具体的な工夫
以下が、私たちが実際に取り入れた節約のポイントです👇
① 通夜を省き、1日葬(ワンデー葬)にする
→ 通夜と告別式を2日間行うより、式を1日にまとめることで式場使用料・人件費が大幅カットされます。
② 町屋斎場のような火葬場併設の斎場を選ぶ
→ 移動の必要がないため、霊柩車やマイクロバスなどの移動費が不要。参列者の負担も少なくなります。
③ 花や遺影のグレードを調整
→ 高級な祭壇装飾ではなく、白とピンク系のシンプルな花に。遺影写真もプラン内のスタンダードタイプにしました。
④ 返礼品・精進落としは“数を最小限”に
→ 事前に人数をしっかり把握して、無駄なキャンセルや余分な在庫を出さないようにしました。
⑤ 葬祭費補助金(自治体からの給付)を活用
→ 荒川区在住の方で国民健康保険に加入していたため、最大7万円の葬祭費支給を申請できました(※条件あり)。
“心を込める”ことに、お金は必ずしも必要じゃない
葬儀後、親戚のひとりが「立派な式場じゃなくても、すごくあたたかい時間だったね」と言ってくれました。
その言葉が、何よりの励ましでした。
高価なオプションを選ばなくても、故人を想い、気持ちを込めて送ることができれば、それで十分。
「シンプルでも、きちんと」送るという選択肢が、これからもっと受け入れられるべきだと感じています。
まとめ:費用を抑えつつも丁寧な葬儀をするためのポイント
- 形式にとらわれず、必要な部分にだけお金を使う
- 葬儀社と率直に予算相談をするのが成功のカギ
- 町屋斎場のような公営+火葬場併設の施設を活用する
- 「心ある時間」を作る工夫は、無料でもたくさんできる
- 自治体の補助金制度(葬祭費支給)も忘れずに確認を
葬儀は“高く立派”であることが正解ではありません。
誰よりも大切な人を、無理のないかたちで、でも心から送りたい——そんな方に、この体験が少しでも届けばうれしいです。
知らないと損する!葬儀手配で実際に起きた辛い体験談と改善策
葬儀は突然のことが多く、冷静に判断するのが難しい状況にあります。しかし、そんな中で不透明な契約や不必要なオプションを押し付けられることで、後々後悔するケースも少なくありません。今回は、実際にあったお客様の体験談を通じて、注意すべきポイントと改善策をご紹介します。
お客様の体験談:斎場を選んだはずが…
東京都内に住むAさんは、突然のご家族の訃報に接し、急いで葬儀の準備を進める必要がありました。故人が◯◯斎場を希望していたため、直接斎場に連絡をしたところ、そこで斎場を運営する会社が紹介する葬儀社を勧められました。
斎場の予約がすぐに埋まるとの説明を受けたAさんは焦り、紹介された葬儀社にそのまま手配を依頼することに。ところが、実際の打ち合わせでは、「このオプションを付けないと良い葬儀になりません」「他の方もこうしています」と次々に高額な追加オプションを勧められ、最終的な費用は当初の見積もりより大幅に増加してしまいました。
葬儀を無事終えた後、冷静になって他の葬儀社と料金を比較してみたAさんは驚きました。他社で同じ内容の葬儀を行えば、数十万円も安く済んでいたことがわかったのです。「急いでいたから言いなりになってしまった」「他社とも比較しておけばよかった」と後悔の念が募りました。
なぜこのようなトラブルが起きるのか?
- 斎場と葬儀社が一体化している
特定の斎場を利用するには、運営会社が指定する葬儀社を使わざるを得ないと誤解されるケースが多い。 - 時間的余裕がない
急いで手配するため、冷静に他社と比較する時間が取れず、その場で提案されたプランに納得してしまう。 - 料金が不透明
「基本プラン」の説明だけでなく、後から追加されるオプションの価格が高額になるケースが多い。
こんなトラブルを防ぐための改善策
- 複数の葬儀社を比較する 葬儀の依頼先は、一社に限定する必要はありません。斎場を利用する場合でも、外部の葬儀社を利用できることを確認しましょう。見積もりを複数取得し、内容や費用をしっかり比較することが大切です。
- 事前相談を活用する 時間に余裕がある場合は、事前相談を行いましょう。どのようなプランがあるのか、費用感を把握するだけでも安心感が増します。事前に葬儀の希望を明確にしておくと、急な手配の際も冷静に対応できます。
- 見積もりの詳細を確認する 基本料金とオプション料金を明確に分けて記載してもらい、納得できない場合は遠慮せずに質問する姿勢が重要です。また、「本当に必要か」を自分たちで冷静に判断することもポイントです。
- 斎場の利用条件を事前に確認する 特定の葬儀社以外も斎場を利用できる場合があるため、斎場の運営会社や管理者に直接確認しましょう。また、直接的な圧力を感じた場合は、第三者機関に相談することも検討しましょう。
- 葬儀後に口コミを共有する 自身の体験をインターネット上のレビューや口コミサイトに投稿することで、同じような状況にある人がトラブルを回避するための参考になります。
最後に
葬儀は決して安い買い物ではありません。そして、一度きりの儀式だからこそ、納得のいく形で送りたいものです。焦らず、落ち着いて選択肢を検討し、後悔のない決断をすることが大切です。
もしもの時のために、今から信頼できる葬儀社や斎場を調べておくのも良いでしょう。心に余裕があると、いざという時の判断も変わります。
疎遠だった母の葬儀で起きた予想外のトラブル――高額請求から地元葬儀社への転換で見つけた安心感
母の訃報は突然だった。長年疎遠だった母親が亡くなったと聞き、何とも言えない感情がこみ上げたものの、現実的な問題が私を待ち受けていた。葬儀をどうするかだ。
正直なところ、私は葬儀の知識がほとんどなかった。テレビCMでよく見かける「小さなお葬式」というサービスを思い出し、急いで電話をかけた。担当者は「R葬儀社」という業者を紹介してくれ、私は司法解剖の場所から町屋斎場への搬送と葬儀予約をお願いした。
不安の始まり
ところが、話を進めるうちに不安が募り始めた。無宗教の葬儀を希望していた私に対し、担当者は「できますよ」と言うだけで、どんなスタイルがあるのか、どのように進めるべきかといった具体的なアドバイスが一切なかった。私が不安を感じている様子にも特に耳を傾けてくれるわけではなく、相談というよりも事務的に流されている感覚だった。
その業者について調べようとホームページを確認しても、会社の情報が曖昧で具体性がない。私の不安はさらに膨らんだ。
地元の葬儀社に相談
そんな中、町屋斎場で葬儀を行うこと自体は決まっていたので、「地元の葬儀社に相談してみよう」と思い立ち、親戚から聞いていた「みはし」という葬儀社に電話をかけた。すると、驚くほど親身になって話を聞いてくれた。
「無宗教でも、ご家族の気持ちを尊重した形で進められますよ」 「安心してください、最適なプランを一緒に考えます」
そういった温かい言葉に、不安は一気に消え去った。「ここなら信頼できる」と確信し、R葬儀社には断りを入れることを決めた。
高額請求の衝撃
ところが、その後、R葬儀社から28万円もの請求書が届いた。内容は「搬送費用」とのこと。しかし、行政に確認したところ、司法解剖後の遺体搬送費は町屋斎場まで無料で手配されていたことが判明。私はこれを「不当請求」だと感じ、すぐにR葬儀社に問い合わせた。
「28万円は何の費用ですか?」と尋ねても、曖昧な回答ばかりで明確な説明は得られなかった。
対応の結果
私は消費生活センターに相談し、この請求の正当性を確認してもらった。その結果、「不当な請求である可能性が高い」という判断が下され、最終的に支払いは不要であることが分かった。請求を拒否する旨を正式に伝えると、それ以上の連絡は来なくなった。
みはしさんの温かいサポート
最終的に、「みはし」さんにお願いした葬儀は本当に素晴らしかった。無宗教の希望に沿いながらも、母への感謝を込めたシンプルで心温まるセレモニーを行うことができた。町屋斎場での進行もスムーズで、何より「母をしっかり見送ることができた」と心から感じられた。
教訓
この経験を通じて学んだのは、葬儀社選びは慎重に行うべきだということ。そして、困ったときは地元の信頼できる業者に相談することが大切だということだ。親身に対応してくれるところを選べば、不安な気持ちも安心に変わる。
「みはし」さんに巡り会えたことに感謝し、これから同じような状況に直面する方々には、ぜひ地元で評判の良い葬儀社に相談することをおすすめしたい。